Chinchilla’s blog

チンチラ飼育のきほん

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チンチラの病気で多いのは?症状や気を付けたいポイントを解説

可愛い見た目や慣れやすさから、近年人気が高まっているチンチラ

 

とても長生きすることで有名ですが、その一方で「1度病気にかかってしまうと回復がが難しかったり、時間がかかる」という特徴もあります。

 

チンチラを飼っている方や、これからお迎えする予定の方は、チンチラの病気について正しく理解しておいたほうが安心です。

 

そこで今回は、チンチラに多い病気や、気を付けたい怪我についてまとめました。

 

ぜひ参考にしてみてくださいね!

チンチラに多い歯の病気

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チンチラの歯の病気は、遺伝的なことが原因の場合も多いのですが、日々の生活習慣も大きく影響しています。

 

臼歯の不正咬合

臼歯(奥歯)が十分にすり減らず、歯が伸びすぎるために起こります。

 

伸びた歯が口の粘膜を傷つけたり、痛みから牧草を食べなくなることも。

 

ごはんが食べられないと、低栄養状態になり、腎不全や鼓脹症になってしまうこともあります。

 

対策として「チモシー1番狩り」などの硬い牧草を、毎日適量食べてもらいましょう。

 

参考記事:

chinchilla.hatenablog.jp

 

切歯の不正咬合

ケージの金網をかじるなどして、嚙み合わせが悪くなると、口の中で切歯(前歯)が巻くように長く伸びてしまうことがあります。

 

また臼歯の不正咬合が原因で、切歯まで不正咬合になる場合も。

 

チンチラが金網を齧らないように、「どんなときに齧ってしまうのか?」を観察して、できる限り原因を取り除きましょう。

 

う歯と歯周病

う歯とは、いわゆる虫歯のこと。

 

歯周病は、う歯や歯根の過長によって、歯と歯茎の間に細菌が入り込むことで起こります。

 

う歯をふせぐためにも、甘いおやつの与えすぎには注意しましょう。

チンチラに多い消化器の病気

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チンチラは、消化器の病気にもかかりやすい傾向があります。

 

以下のような病気に注意しましょう。

 

下痢

不適切な食事、急激な暑さや寒さ、ストレスなど「飼育環境の問題による」もので、下痢をすることがあります。

 

また寄生虫の一種である「ジアルジア感染症」や、重度の下痢を引き起こす「腸性毒血症」が原因の場合もあります。

 

ジアルジアは、チンチラの3~6割が持っているとされる寄生虫です。

 

ストレスやほかの病気にかかるなどして、免疫力が落ちたときに発症しやすいでしょう。

 

同じく寄生虫である「クリプトスポリジウム」や、細菌の「緑膿菌」が原因の下痢もあります。

 

腸性毒血症は、不適切な抗生物質を使うことでかかります。

 

重度の下痢を引き起こし、最悪の場合は命にかかわることも。

 

抗生物質を使うときは、チンチラにとって安全なものを選ばなければいけません。

 

そのためにも、チンチラをしっかりと診察できる動物病院に行くことが大切です。

 

脱腸

肛門から腸が出てきてしまう病気。

 

下痢を起こしていると、かかりやすくなります。

 

戻してもよくならないので、病院での開腹手術が必要です。

 

便秘

繊維質が不足した食事や、脱水、環境のストレス、肥満、運動不足、毛の飲みこみすぎなど、様々な要因によって便秘になります。

 

細くて短いうんち、くさいうんち、血が混じったうんちがあると危険です。

 

参考記事:

chinchilla.hatenablog.jp

 

鼓脹症

胃腸にガスが溜まり、おなかが大きくふくれてしまう病気。

 

急に食事内容を変える、食べさせ過ぎる、過度なストレス、胃腸の不動などが原因になります。

 

よだれが出るケースもあるため、不正咬合と間違われることも。

チンチラに多い神経の病気、感染症

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チンチラに多い神経の病気は、おもに2つあります。

 

発作(痙攣)

チンチラは様々な理由で、てんかん発作のような症状を起こすことがあります。

 

実は我が家のチンチラも、てんかん持ちです。

 

てんかん発作とは通常、脳そのものに原因があるものを指しますが、チンチラの場合は「脳炎」が原因となるケースが多く報告されています。

 

または、脳の病気が原因である可能性も。

 

いずれにしても、発作が起きたら急いで病院に行きましょう。

 

中耳炎

鼓膜の奥の、中耳という部分が細菌感染を起こす病気です。

 

おもな症状は、首が傾く(斜頸)、頭が揺れる、顔面神経麻痺を起こすなど。

 

外耳炎から進行するケースと、呼吸器感染症から耳管を通って感染するケースがあります。

 

普段から耳の中が汚れていないかチェックしましょう。

 

緑膿菌

日常生活にも存在する菌で、健康なチンチラからも見つかります。

 

感染の初期段階では、結膜炎になることが多いです。

 

その後、食欲不振や体重減少などが現れ、次第に腸炎、肺炎、中耳炎、内耳炎、子宮内膜症を引き起こします。

 

さらに進行すると神経症状が出るので、毎日の健康チェックで早期発見に努めることが大切です。

チンチラに多い呼吸器疾患、心臓の病気

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呼吸器疾患や、心臓の病気にも注意が必要です。

 

呼吸器感染症

若かったり、過度なストレスがあるチンチラは、鼻の粘膜に細菌感染を起こしやすい特徴があります。

 

初期段階ではくしゃみや結膜炎が出たり、重症になると肺炎を起こし死に至ることも。

 

特に鼻水が多く出ているケースは危険なので、日頃から鼻周りのチェックを欠かさないようにしましょう。

 

心不全

心臓がうまく働かず、きれいな血液が全身に循環されずに具合が悪くなってしまうことを「心不全」といいます。

 

症状は突然出ることが多く、急性の呼吸困難を起こしやすいでしょう。

 

異変に早く気付けるよう、普段からチンチラをよく観察することが大切です。

チンチラに多い眼の病気

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チンチラは眼の病気にもかかりやすいもの。

 

以下の2つに注意しましょう。

 

結膜炎・角膜炎

目ヤニや涙が出ている、まぶたが腫れたり赤くなっているなどの症状が見られたら、結膜炎の可能性大。

 

また目の表面の「角膜」に炎症を起こすことを角膜炎といい、結膜炎と角膜炎は併発することも多いです。

 

砂浴びの砂が原因になりやすいので、清潔な砂を用意してあげること、チンチラをよく観察することを意識しましょう。

 

参考記事:

chinchilla.hatenablog.jp

 

白内障

目の中の水晶体が白く濁ることを白内障といい、目が白くなったように見えます。

 

水晶体が完全に白くなると、光が網膜に届かなくなり失明する病気です。

チンチラに多い生殖器、泌尿器の病気

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オスメスかかわらず、かかる可能性があります。

 

以下でくわしく見ていきましょう。

 

子宮疾患

メスのチンチラは様々な理由で、子宮疾患を抱えることがあります。

 

たとえば子宮内膜症、子宮蓄膿症、子宮水腫などに注意が必要です。

 

それらの疾患がある場合、陰部から血や膿が出やすいので、普段からチェックを怠らないようにしましょう。

 

流産

妊娠中のメスのチンチラは、細菌感染や外傷によって流産してしまうことも。

 

死亡してしまった胎児は、初期であれば母体に吸収されますが、胎児が大きい場合は死産することもあるでしょう。

 

これがうまくおこなわれないと、子宮内膜症を起こすことがあります。

 

ファーリング

成熟したオスの生殖器に手がからみついてしまう症状です。

 

からんだ毛が輪になり、生殖器がしめつけられてしまいます。

 

進行するとおしっこができなくなり危険なので、日々欠かさずチェックしてくださいね。

 

膀胱結石

膀胱内に結石ができてしまう病気。

 

オスの場合、尿道が細く長いので、結石が膀胱から尿道に入ってしまうと大変危険です。

 

おしっこするときに痛がったり、血が混じっていたら結石を疑いましょう。

チンチラに多い皮膚の病気

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モフモフの毛が魅力のチンチラですが、皮膚トラブルが多いのも事実。

 

以下の皮膚病に注意しましょう。

 

栄養性疾患

高温多湿や直射日光にさらされたフード、不適切な食事が原因で起こります。

 

おもに脂肪酸欠乏症、パントセン酸欠乏症、亜鉛欠乏症などがあげられるでしょう。

 

フケや脱毛、皮膚潰瘍が起こり、重症になると命に関わることも。

 

与える食事内容や、餌の保管には十分気を付けましょう。

 

皮膚糸状菌

チンチラの皮膚病でもっとも多く見られます。

 

皮膚に感染する「皮膚糸状菌」というカビが感染して起こるもので、人に感染することも。

 

おもに目の周り、鼻、口、耳、足に炎症があらわれます。

 

免疫力が低下したときに発症しやすいでしょう。

 

細菌性皮膚炎

不正咬合による過剰なよだれで、あごの下が不衛生になり、ブドウ球菌による皮膚炎を起こすことがあります。

 

または多頭飼育でほかのチンチラと喧嘩した際に、咬み傷から細菌感染することもあるでしょう。

 

毛咬み

毛を咬んでしまい、毛が薄くなることをいいます。

 

自分で咬む場合と、同居のチンチラに咬まれる場合があり、原因ははっきりわかっていません。

 

ですが、飼い主の過剰なスキンシップや、相性の悪い動物との同居などが可能性として高いといわれています。

 

外部寄生虫

チンチラの被毛は密なので、ツメダニやノミなどが寄生することは稀です。

 

しかし、ウサギにつくツメダニなどが寄生することはあります。

 

ほかの皮膚炎に比べてかゆみが強いことが多いでしょう。

チンチラに多い病気(そのほか)、怪我

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チンチラの飼育では、熱中症や怪我にも気を付けなければいけません。

 

以下で補足しましょう。

 

熱中症

チンチラは、気温が28~30℃で熱中症を起こしやすいといわれています。

 

湿度が高ければ、それ以下の温度でも熱中症になるでしょう。

 

温度と湿度のどちらも、適切な範囲でなければ危険です。

 

熱中症になると、よだれをたらす、呼吸が浅くて速い、舌が紫色になる、体が熱くなるなどの症状があらわれます。

 

体温が上がりすぎた状態が続くと、死に至ることもあるので温度管理には細心の注意を払ってくださいね。

 

参考記事:

chinchilla.hatenablog.jp

 

腫瘍

チンチラは、ほかの動物と比べて腫瘍の報告が少ないです。

 

症状は、腫瘍の種類やできた場所によって異なります。

 

腫瘍によっては、ほとんど症状を出さないこともあるでしょう。

 

人獣共通感染症

チンチラ人獣共通感染症には、皮膚糸状菌症、サルモネラ症、パスツレラ症などがあります。

 

とはいえ、適切な接し方ができていればめったに感染することはありません。

 

手洗いをしっかりする、キスをしない、ケージを清潔に保つなど、基本的なことで予防できるでしょう。

 

骨折

ケージの床網に足をはさんだりして、骨折することがあります。

 

片足を使わない、足が変な方向を向いている、歩き方がおかしいなどの症状があれば、骨折を疑いましょう。

 

そのまま動き回ると、骨が皮膚を破ってしまうなどの二次被害につながるので、急いで病院に行ってくださいね。

チンチラの病気について知り、適切に飼育しよう!

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チンチラは、歯の病気、消化器の病気、眼の病気など、様々な病気にかかる可能性があります。

 

ただ適切な飼い方をすれば長生きできますし、歯の病気や胃腸の病気は、飼い主さんの心がけで予防できる部分も大きいです。

 

チンチラが健やかに暮らせるよう、病気について学ぶ姿勢を大切にしたいですね^^